はじめてのフットサル

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第4話

ゲーム形式

ゲーム形式でやってみないか、という田中の提案に、反射的に頷いた。

それまでのパス練習とは異なり、ゴールを守るキーパーも配置される。コートは二つに分かれ、それぞれが攻守を切り替えながら得点を競う形式だという。

初めてのゲームは、想像以上に混乱に満ちていた。

ボールが自分たちのエリアに入ってくると、視界が狭くなる。どこに立つべきか、誰がボールを奪うべきか。判断する間もなく、相手の速いパスが自分の足元を通り抜けていく。何度も何度も。

やがて得点される。その直後、悔しさと共に、ある種の冷静さが自分の中に生まれた。

これは、パス練習の時と違う。ここでは、相手も自由に動いている。相手の予測不可能な動きに対応しなければならない。それは、単なる蹴る・受ける技術では対応できない何かを求めていた。

攻撃に転じた時、そのことがより鮮明になった。いつもの位置にボールを蹴っても、相手が予想外の場所から飛び込んでくる。頭の中で描いた展開が、次々と崩れていく。

しかし、その都度、どうするかを考えることになる。考えるしかなかった。

「いいぞ、その感じ」

田中の声が聞こえた時、自分は既に次の選択肢を模索していた。パスか、ドリブルか、シュートか。予想と実行の間の、その短い時間が、妙に面白かった。

もう一度失敗する。だが、以前ほどの落胆はない。むしろ、失敗の理由が少しずつ分かるようになっていることの方が、気になった。

ゲームは続く。得点と失点が重なる中で、自分たちの陣形が次第に整ってくる。田中との位置関係も、どこかで自然と噛み合い始めている。

完全ではない。むしろ、ぎこちない部分の方が多い。だが、その不完全さの中にこそ、伸びしろがあるのだという確信が、今はある。

続きはまもなく

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