朝練の時間

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朝の声

朝食を用意していると、スマートフォンが鳴った。仕事の連絡だ。いつものことだが、朝練から戻ってきたばかりの静けさが一気に破られる。画面を見て、返信を打つ。その間に、朝食は冷めていく。

毎日こうだ。運動場での三十分間は完全に自分のものだが、ここからは違う。他者の時間が流れ込んでくる。

今朝、ベンチに座っていた時、珍しいことが起きた。誰かが運動場の端を歩いていたのだ。朝練の時間に、自分以外の人間を見たのは初めてだった。その人は特に自分に気付いた様子もなく、ただ黙って通り過ぎていった。

何か言葉をかけるべきだったのか。それとも、その場所も、この時間帯も、もう完全に自分だけのものではなくなったのか。そんなことを考えながら、朝食を口に運んでいた。

明日の朝も、同じ時刻に目が覚めるだろう。五時半。いつもと同じように、シューズを履いて運動場へ向かう。だが、何かが変わっていた。その変化が何なのか、まだ言葉にならない。ただ、走りながら考える必要がありそうだ。

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