第3話
迷宮のような解除手続き
登録時の手続きはワンタップなのに、解除はどこにあるのか見つからない。
アプリストアのサポートページ。サービスの公式サイト。利用規約の奥底。情報は散らばっていた。あるサービスは「設定画面の奥から解除できます」と書いてあるが、その設定画面自体が見当たらない。別のものは「カスタマーサポートにメール連絡してください」とだけ記載されていた。
スマホの画面を何度もスクロールしながら、ようやく一つ目の課金を停止した。喜ぶのも束の間。二つ目は「契約は有効です。キャンセルは月末までにお願いします」との表示。つまり、今解除しても今月分は返金されない。三つ目は、解除確認のメールが届かない。本当に止まったのか、それとも来月もまた引き落とされるのか。
机の上には、いま解除手続き中のサービス一覧を書いたメモ帳。横には、対応状況をチェックするペン。このメモ帳自体が、忘れていた課金の象徴に見えた。
やがて、ある疑問が頭をもたげる。こんなに面倒な解除手続き。これって本当に意図的に設計されているのでは。企業側からすれば、ユーザーが解除を諦めてくれれば、その分売上が増える。だとしたら——自分は、知らず知らずのうちに、その仕組みに捕まっていたのか。
続きはまもなく
目次