第1話
第一話 バズった朝
朝6時、スマートフォンの通知音で目が覚めた。いつもより多い。いや、多すぎる。
寝ぼけた頭で画面を開くと、昨日公開したツールへのアクセス数が普段の100倍。ツイートも1000いいね超えている。なんかの間違いかと思ったが、本当らしい。
「個人開発したツール、無料で公開してます」という控えめなポストだったのに。SNSのアルゴリズムなんて気まぐれだ。
コーヒーを淹れながら、アナリティクスをチェック。流入元はTwitter、Hacker News、Product Hunt。あ、これやられてるのか。開発を始めて半年。月5万円のサブスク収入で自分のペースを保つ、くらいが目標だったのに。
スラックには早起きな友人からのメッセージが。「おめでとう!」と「これマネタイズしたら?」と「投資の話来そう」。みんな同じことを考えてる。
実際、DMも来始めていた。「提携しませんか」「広告枠ありますか」「買収に興味ありますか」。本当なのか冗談なのか判断できない。
シャワーを浴びながら考える。ここからどうするか。無料で公開したから、収入はアクセスに比例していない。むしろ、サーバーコストが跳ね上がってるかも。
でも有料化すると、いま流れてくるユーザーの95%は逃げるだろう。かといって、このバズを無視してもいられない。個人開発者として、これは大事な分岐点なんだと感じる。
デスクに座ったとき、ふと思った。"みんなこの瞬間をどう乗り越えてるんだろう。"実在の成功例は、結果からの逆算ばかり。過程を誰も語らない。
続きはまもなく
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