続ける理由を探して

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第4話

当たり前の先にあるもの

完璧さを手放した喜びが薄れていく。その事実と向き合うのは、思ったより辛かった。

自炊を続けることが当たり前になったとき、僕は何を失ったのか。何を得たのか。その問いが、毎晩の食卓で繰り返されるようになった。

ある夜、いつものように冷蔵庫を開けた。昨日の残りの野菜。卵。ご飯。その組み合わせで何か作る。その判断が自動化されてることに、ふと違和感を覚えた。効率的だけど、それって本当に良いことなのか。

友人との会話を思い出す。「完璧さを手放すのは第一段階」。その言葉の重みが、今になってわかった気がした。手放すのは簡単だ。でも、その後に何が来るのか。そこまでは誰も教えてくれなかった。

考えてみれば、当たり前になることは悪いことばかりじゃない。毎日を積み重ねることで、自分のペースが見えてくる。失敗も少なくなった。効率も上がった。それなのに、なぜか物足りない。

「もしかして、ここからが本当のスタートなんじゃないか」

その考えが浮かんだとき、冷蔵庫の中の食材が、新しく見えた。完璧さを手放したあとで見つけた当たり前。その当たり前の先に、また何かがあるんじゃないか。そんな予感がした。

明日は何を作ろうか。もう一度、そう問い直してみる必要があるような気がした。

続きはまもなく

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