第5話
四日目の揺らぎ
昨夜と同じように、天井を眺めた。だが今夜は違う。心がざわついている。
朝、目覚まし時計の前に目が覚めた。昨日と同じだ。鏡を見ると、クマはまだ薄い。体も軽い。二日連続で成功している。これは本物かもしれない。そう思いながら、会社へ向かった。
しかし午後三時を過ぎた頃、違和感が生まれた。眠気がいつもより強い。目がしょぼしょぼとして、キーボードを打つ手も重い。昨日より調子が悪い。なぜだろう。
帰路のバスの中で、田中は考えていた。昨夜も同じことをしたはずなのに。スマホを寝室から出した。十一時には寝た。なのに今日はこんなに疲れている。
家に着くと、スマホを手に取った。いつもの習慣だ。SNSを開き、ニュースを見て、動画を再生する。その時間は、深夜の一時を過ぎていた。
ハッとして、スマホを置いた。寝室に持ち込んではいない。だが、リビングで長時間見ていた。鈴木の言葉が蘇る。『四日目に戻ってしまった。その時が勝負だ』。
三日目。もう明日だ。
ベッドに横になり、田中は小さく息をついた。継続することの難しさを初めて感じている。一晩の成功は、運かもしれない。二晩の成功でさえ、偶然の産物かもしれない。だが、ここからが本当なのだと、何かが囁いている。
明日も同じことをするのか。その先に何があるのか。
暗い天井を眺めながら、田中は決めた。
続きはまもなく
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