5分の法則

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第5話

枠の中の自由

5週目の朝。5時に目が覚めた。いつもの時間。いつもの場所。だが今朝は、その後が違う。昨日決めた通り、別のルートを走ることにした。

公園を出て、普段は通らない商店街へ向かった。早朝だというのに、もう店の準備をしている人たちがいた。シャッターを上げる音。看板を並べ直す仕草。彼らの朝は、俺の朝とは全く別のものだ。同じ時刻なのに。

この気づきは単純だけど、妙に引っかかった。朝5時という時間は、万能な道具ではなく、単なる入口に過ぎないのだ。その先に何があるか、誰と出会うか、何を感じるか。そこまで決められていないなら、習慣の意味は何なのか。

帰宅後、朝食の内容を変えた。いつものオートミールではなく、昨夜の残り物を温めた。味は悪くない。むしろ、何を食べるかで悩む時間そのものが、新しい刺激だった。

ノートに記す。「習慣は枠だ。枠の中では自由。でもその自由に気づかないまま、同じ枠の中で同じ動きをしていたのではないか」

だが書き終わった直後、別の考えが浮かんだ。毎日違う選択をすれば、それはもう習慣ではない。習慣の本質は、繰り返しにあるはずだ。なら、枠の中での小さな変化は、単なる気晴らしなのか。それとも、習慣を本当の意味で活かすための方法なのか。

6週目はどうするか。まだ決めていない。同じルートに戻すのか、別のものを試すのか。あるいは、その決断そのものが習慣を壊しているのか。

明朝5時、目が覚めるまで、俺はこの問いを抱え続けるのだろう。

続きはまもなく

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