第1話
第一話 いつもと違う朝
朝9時15分。いつものスタバに着くと、窓際の席はまだ空いていた。私は席に座って、ラテを注文する。ここ三ヶ月毎日来てるから、店員さんも顔覚えてくれてる。
そして、9時27分。必ず来る。黒いニット帽の人。MacBook Airを開いて、何かカタカタやってる。顔は見たことない。でも、その姿勢とか、キーボード打つときの癖とか、もう何度も見た。
Twitterで見かけるクリエイターのアカウント、フォローしたりしてるけど、そういう人たちって本当にこういうカフェで仕事してるんだなって思ってた。だから何となく、この人もそうなのかなって。勝手に想像してた。
今日も来た。でも、何か違った。
いつもは淡々と、ずっと画面に向かってるだけ。でも今日は、スマホを握ってる。画面を見て、ため息。それから、また仕事に戻る。何か落ち着きがない。
こういうことってあるじゃん。何も起きてないのに、何か起きた感じがする瞬間。空気が変わったみたいな。
私も、その時点でいつもより集中できなくなった。自分のMacBook開いて、デザイン案を見てるふりしながら、その人のことが気になって気になって。
何があったんだろう。仕事でミス?それとも、SNSで何か言われた?それとも…全然関係ない、プライベートのこと?
くだらないなって思う。でも、毎日同じ場所で同じ時間に同じ人を見てると、その人の「いつもと違う」って結構気になっちゃうんだよね。
10時45分。その人は帰った。いつもより15分早い。
やっぱり、何かあったんだ。
なぜか、それが気になる自分自身が、ちょっと怖かった。
続きはまもなく
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