毎日の小さな積み重ね

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第2話

習慣が教えてくれたこと

毎日のスケッチを始めて3週間。ノートは雑然とした線や色で埋まっていきました。完成した作品は一つもありません。でも、何かが変わってきたのを感じます。

朝起きて、コーヒーを淹れて、ノートを開く。その流れが自分の中で自然になってきたんです。最初は義務感が強かったけれど、今は逆。この時間がないと落ち着かない感覚さえ生まれています。

おもしろいのは、描く内容が変わってきたこと。最初は「毎日何か描かなきゃ」という強迫観念で、同じような構図ばかり繰り返していました。でも続けていると、ふと試してみたくなるアイディアが浮かぶようになった。失敗を恐れず線を引く勇気も少しずつ出てきた気がします。

ある朝、前のページをめくり返してみました。3週間分の積み重ねが目に入ったとき、思わず「あ」と声が出ました。個々には拙い試行錯誤の数々。でも全体を見ると、確かに手が動きに慣れてきている。線の自信度が上がっている。色の選択肢が増えている。

友人にその話をしたら、笑いながら言いました。「それがね、続けることの本当の価値なんだと思う。完成品として世に出すより前に、自分が変わってることに気づく方が先なんですよ」と。

そう言われて、ようやく気づきました。私は「いつか上手くなるための修行」だと思ってたけど、もう既に上手くなってるんじゃないか。完璧な作品一つより、小さな変化の積み重ねの方が、ずっと確かな手応えがある。

ただ、ここからが難しそうです。習慣が定着してきたからこそ、今度は別の葛藤が顔を出し始めています。

続きはまもなく

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