第2話
ズレの中で見えるもの
計画を『目安』と捉え直してから、勉強との関係が微かに変わった。
相変わらず予定通りに進まない日々だったが、そのたびに焦燥感に襲われるのではなく、『では今日は何ができるか』と問い直すようになった。仕事が長引いた日は、予定していた二時間を一時間に縮める。その代わり、翌日の朝に十五分早く起きる。完璧さよりも、続けることを優先した。
すると、思いがけない発見があった。計画に固執していたときは気づかなかったが、遅延や変更の中に、自分の本当の理解度が浮き彫りになるのだ。予定より時間がかかった章は、単に難しいのではなく、自分にとって『引っかかる部分』だった。そこを何度も読み返し、考え直すことで、初めて知識が身についた。
スプレッドシートは今も机の上にある。ただし、色分けも、細かい調整も減った。大まかな方向性だけを示す、地図のようなものになっていた。
試験まで、あと四ヶ月になっていた。
続きはまもなく
目次