第1話
第一話 目覚まし時計の向こう側
朝が苦手だ。これは単なる苦手意識じゃなくて、もう体質みたいなもん。目覚まし時計が鳴ってから実際に布団を出るまで、平均して15分。その間にSNS見たり、天気確認したり、今日の予定を思い出したり……要は先延ばしの最高峰だ。
仕事のパフォーマンスなんて悲惨。午前中はずっと頭がぼんやりしてて、本格的に動き出すのはお昼過ぎ。これじゃダメだって分かってるんだけど、どうしても変わらない。
そんなある朝、友人が呟いてた言葉が頭に残った。「朝5分で人生変わるよ」って。正直、信じてなかった。そんなわけないでしょって。でも、試すのは無料だし。
だから翌朝、目覚まし時計が鳴ったら、スマホは見ずにとにかく足を床に付けた。冷たい床。その感覚だけに集中する。次に立ち上がる。ここまでで2分。残り3分で、窓を開けて深呼吸した。朝日が入ってくる。空気が変わる。
たったそれだけ。でもなぜか、その日は違った。午前中の頭がすっきりしてて、思考がちゃんと働いてた。なんだこれ。
明日も試してみよう。そう思ったのは、初めてだった。
続きはまもなく
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