5時起きの果てに

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第7話

第7話 朝の正体

翌朝、五時のアラーム。いつものように目が覚めた。コップの水、洗顔、お茶。その一連の動作を終えると、窓を開けた。

外はまだ薄暗い。街灯の光が、自分の部屋にも届いている。いつもと変わらない朝だ。だが、今朝は椅子に座るのをやめて、ベランダに出た。

手すりに両肘をついて、空を見上げる。東の空がうっすらと赤くなり始めていた。朝焼けだ。SNSで見かけた、あの写真そのものだ。

スマートフォンを取りに戻ろうかと思った。このシーンを撮れば、きっと反応がもらえるだろう。でも、手は動かなかった。

朝焼けを見つめながら、何か大事なことに気づき始めていた。SNSに投稿されている朝活は、すべて完成された一枚の絵だ。それはそれで素敵かもしれない。だが、自分が毎朝繰り返しているのは、完成を目指すものではなく、ただ続くものだ。

お茶を飲むだけ。それでいいのかという疑問は、実は的外れだったのかもしれない。

会社に着くと、デスクには新しい付箋が貼られていた。田中からだ。「明日の朝五時、駅前の公園で会いませんか?」

返信を迷ったが、すぐに了承した。

翌朝、駅前の公園に着くと、田中はもう来ていた。彼女は何もしていなかった。ただ、ベンチに座って、空を見ていた。

自分も隣に座った。二人は、朝焼けが徐々に広がっていくのを、無言で見つめた。

何分経ったのか、田中がポツリと呟いた。「毎朝こうしていると、何が必要で、何が不要かが見えてくるんです」

その言葉の意味は、すぐには分からなかった。だが、その時点では理解する必要もないような気がした。

公園を後にして、駅に向かう。その時、ふと気づいた。自分は、朝活仲間と呼ばれることに違和感を覚えていた。だが、もしかしたら、この違和感こそが、本当の朝活なのではないか。

何をするのかではなく、何を感じているのか。SNSで完成を追い求めることではなく、毎朝繰り返される不完全さの中にこそ、何かがあるのではないか。

会社に着くと、朝はまだ明け切っていなかった。

続きはまもなく

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