第2話
第2話 続かない朝
翌朝、アラームは鳴らなかった。
スマホを確認すると、昨夜設定したはずの5時のアラームが消えていた。手が当たって消してしまったのか、設定がうまくいっていなかったのか。理由は分からない。起きたのは7時半。いつもの時間だ。
布団の中で、昨日の朝のことを思い出した。あの真っ暗な台所で、コーヒーを握りしめていた自分。何かが変わった気がした、あの感覚。もう一度、味わいたい。
「今日もやってみるか」
仕事から帰ってきて、アラームを設定した。今度はスマホを枕の反対側に置いた。こうすれば、手が当たることもない。寝る前にもう一度確認した。5時。間違いない。
翌朝、アラームが鳴った。でも体が動かなかった。
布団は温かい。外の空気は冷たいに違いない。頭の中で計算が始まった。あと15分寝たら?あと30分?いや、今日は仕事が遅くまであるから、少しでも長く寝ておいた方が……。
気づいた時には、アラームから20分が経っていた。
結局、普通に起きて、いつもの時間に会社に向かった。朝のコーヒーの味も、昨日のあの感覚も、すっかり薄れていた。
スマホを開くと、朝活の投稿が目に入った。早起きして運動した人、読書した人、朝日を見た人。みんな「今日も最高の朝でした」と書いている。
それを見ながら、考えた。
なぜ続かないんだろう。
一度できたのに、二度目がこんなに難しいなんて。それとも、昨日の朝は、たまたまうまくいっただけなのか。本気で変わりたいなら、もっと強い意志が必要なのか。
帰宅後、また設定した。5時。
でも今度は、ベッドの配置を変えた。窓の近くに移動させた。朝日が当たりやすくなるように。小さなことだが、何もしないより、何かした方がいいはずだ。
明日の朝は、どうなるだろう。
続きはまもなく
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