続ける理由を探して

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第7話

第7話 「ちょっと冒険してみる」

翌日の朝、僕は珍しく早起きして冷蔵庫を開けた。昨夜、友人の言葉を思い出しながら、今日は何を作ろうかと考えていた。

完璧さを手放すことで楽になったのは事実だ。でも、その過程で何かを感じることを忘れていたんじゃないか。そんな気づきが、朝日の中で一層くっきり見えた。

いつもの鶏肉と野菜があった。いつもと同じ炒め物でいいかもしれない。でも、試してみようか。冷蔵庫の隅に残っていたチーズと、前に買ったまま使っていなかったスパイスが目に入った。

完璧じゃなくていい。そう言い聞かせながら、いつもと違う組み合わせを試した。失敗するかもしれない。むしろ失敗する可能性の方が高いかもしれない。でも、その試行錯誤の中に、何か大事なものがあるような気がした。

味見してみると、思ったより悪くない。完璧ではないけれど、何か新しい味わいがある。つまり、完璧さよりも、その瞬間の選択が大事だったのか。

食べ終わってから、スマートフォンを手にした。ようやく母へのLINEに返信できる気がした。でも、その時、別の疑問が浮かんだ。続ける理由を探して、ようやく見つかったような気がする。でも、本当にそれで十分なんだろうか。

次に何かを続けようとする時、この感覚は通用するのか。自炊だからこそ見えたものなのか、それとも、もっと根深い何かがあるのか。

返信を書き始めた。「昨日、レシピなしで作ってみた。完璧じゃないけど、何か変わった気がする」。送信ボタンを押す前に、少し間を置いた。

本当の続ける理由って、もしかしてこんなふうに、一度見つかったと思っても、また新しい質問が生まれることなんじゃないか。その繰り返しの中にこそ、何かがあるんじゃないか。

そう思いながら、母への返信を送った。

続きはまもなく

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