第4話
第4話 水曜の小さな計算
たからなのか。
冷蔵庫を見やると、明日の朝に食べるものが何もない。いつもはコンビニの弁当が入っているはずの場所だ。木曜の朝、8時に何を食べるのか。その選択肢が、もう自分の手の中にはない。
スマートフォンを手に取った。レシピアプリを開くのか、それとも明日朝7時にコンビニに寄ることにするのか。画面の光が顔に当たる。
火曜から木曜まで、三日間。その間に何が変わったのか、正確には分からない。でも何かが違うことだけは確かだ。包丁の握り方。野菜を切る時間。食べ終わった後の満足感の質感。
テーブルの上の空の皿を見つめた。洗い物の手間も増えるということか。そんな計算をしている自分に気づく。
朝8時の選択肢は、実は一つではない。コンビニに向かうのか、朝食を前夜に用意するのか。あるいは両方を並行させるのか。その判断が毎朝、毎晩、繰り返される。
スマートフォンの画面を消した。明日はどうするか。そう決めるのは、今夜ではなく、明朝かもしれない。朝8時に、またあの立ち尽くす感覚が戻ってくるだろう。迷いながら、少しずつ何かを続けるとは、こういうことなのか。
皿を洗いながら、その問いは深まるばかりだった。
続きはまもなく
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