短編で会話から始めるのは、自分は結構アリだと考えます。むしろ、限られた字数で読者を引き込む手段としては有効な選択肢だと思っています。
自分が短編を読む時に感じるのは、冒頭で「この話、面白そうだな」と感じるまでの時間が勝負だということです。会話から始まる作品だと、登場人物たちが何について話しているのか、その背景を知りたくなって、ついつい続きを読んでしまう。セリフそのものに緊張感や違和感があれば、なおさらです。
ただし、重要なのは「どんな会話か」という点だと思います。情報量がなく、平坦なセリフだけで始まると、かえって読み進める動機が減ってしまった経験があります。一方で、会話の中に登場人物の個性や、その場面の緊迫感が含まれていると、背景説明を待たずにこちらが想像を始めてしまう。
短編という制約の中では、地の文で世界観を丁寧に説明する余裕がないことが多いです。だからこそ、会話というダイナミックな要素を活用して、読者に「この世界にすぐに連れていく」というアプローチは、むしろ短編に向いているのではないかと感じます。試行錯誤の余地は十分にありますが、形式的な「正解」より、作品に合った始め方を探ることが大切だと思います。
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