余白のある日々

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第一話 朝日が入る部屋

朝起きて、まず目に入るのは白い壁。昨日、本棚の半分を処分した。あの不安は本当だったのか、それとも勝手な思い込みだったのか、もう分からない。

コーヒーを淹れる。昨日まで使ってなかったマグカップを手に取った。シンプルな白磁のやつ。一人暮らし五年目にして初めて使う。なんで今まで使わなかったんだろう。きっと、他の物に埋もれてたんだ。

窓から朝日がちゃんと入ってくる。前は入ってなかったわけじゃなくて、たぶん気づいてなかったんだと思う。物が多すぎて、注意がそっちに向かなかったのかもしれない。

会社行くまで、あと一時間。普段なら何かしながら過ごす時間だ。でも今日は、ただ座ってコーヒー飲んでた。退屈じゃなかった。むしろ、こういう時間ってあんまり持ったことないなって気づいた。

自分の部屋なのに、ようやく見えるものが増えた気がする。見える、というのは目に入ってくるんじゃなくて、何かこう、心で捉えられるようになった感じ。言葉は足りないけど、そんなことを考えながら、もう一杯淹れることにした。

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