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第一話 ウィンドウを閉じる

月曜の朝、いつもと変わらないデスクに座っていた。モニターは三枚。キーボード、マウス、スタンド、ケーブルが几帳面に配置されている。整理整頓されたデスクは、誰が見ても効率的だと言うだろう。でも俺は、ここ数年ずっと、なんか足りない感じを抱えていた。

ランチタイムに外に出た。いつもの駅前の蕎麦屋じゃなく、ふらりと住宅街の方に歩いてみた。そこで見たんだ。白い外壁が日に褪せた、昭和っぽい一軒家。庭には雑草が伸び放題だけど、なぜか目が離せなかった。窓から覗くと、室内はスカスカだった。物がほとんど何もない。

帰社してからずっと、その家のことを考えていた。SNSで「ミニマリスト」とか「断舎離」とか、そういう界隈を眺めてみた。みんな何かを求めているんだなって感じた。ただ物を減らすんじゃなくて、何かを見つめ直そうとしている。

仕事終わりに、もう一度あの家の前を通った。夕焼けに照らされた壁。シンプルなその景色が、なぜか心地よく感じた。

明日、不動産屋に電話してみようと思った。

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