第2話
先輩の投資信託
翌日、昼休みに思い切って先輩を誘った。「あの、昨日の投資信託のこと、もう少し詳しく聞きたいんです」
先輩は意外そうな顔をしたけど、すぐにコーヒー片手に説明してくれた。
「投資信託?簡単に言えば、自分の代わりにプロがお金を運用してくれるってこと。株や債券とかいろんなものに分散して投資するから、リスクも抑えられるんだ」
「でも、損することもあるんですよね」と私。
「そりゃあ、短期的には上下する。でも長く持ってれば、統計的には……」先輩は言葉を濁した。「いや、俺が何かのアドバイスをするのはよくないな。自分で調べて、自分で判断するのが大事」
そこまで言われると、余計に気になってしまう。帰りの電車の中で、スマホを開いた。投資信託の初心者向けサイト、口座開設の手順、商品の選び方……。情報は想像以上にたくさんあった。
でも、どれが自分に合ってるのか、全く分からない。貯金しかしたことない身としては、月給の一部をどこかに預けるって決断自体が、すごく大きく感じる。失敗したら、怖い。でも、このまま何もしないのも、何か違う気がする。
家に着いて、家計簿を見直した。実は毎月、けっこう余裕がある。そのお金、今はただ口座に眠ってるだけだ。先輩の言葉。「お金の価値って年々下がってる」。その言葉が、もう一度、心に引っかかった。
スマホの画面には、また投資信託の案内ページが映っていた。始めるなら、やってみるなら、いつなんだろう。明日?来週?来月?
いや、まずは、自分が本当に理解してからだ。
週末に、もう一度じっくり調べてみることにした。
続きはまもなく
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