第1話
第一話 ローンチの朝
三か月の開発を経て、ようやくリリース日を迎えた。深夜に最後のデプロイを済ませ、朝日が差す自分の部屋で、スマートフォンの画面を何度も確認する。アクセス数は徐々に増えていた。悪くない滑り出しだ。
会社の昼休み、トイレの個室で通知を確認する癖がついていた。GitHub のスターが増えている。コメント欄には使用方法についての質問が数件。丁寧に返信した。
ただし、収益はゼロだ。
無料公開した判断は正しかったのだろうか。友人の開発者たちは口々に言う。「最初は認知が大事」「マネタイズは後」。理屈では理解できる。だが、毎月の AWS 費用は自分の小遣いから出ている。
夜の開発時間を削って、料金プランの設計を始めた。有料版を作るのか、広告を入れるのか、スポンサーシップを募るのか。選択肢は多いが、どれが正解かは誰にもわからない。
ツイッターのタイムラインを眺めると、個人開発で月収を得ている人たちの投稿が流れてくる。羨ましさと、自分との差を感じるもやもやした感情が同時に生まれる。
明日も開発を続けよう。まだ始まったばかりだ。
続きはまもなく
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