第7話
手応えが呼ぶもの
然に促してくれるのだ。
紙に走り書きした解答の写真をスマートフォンに保存した。これまでは、きちんとノートにまとめることが「勉強をした」という証だと思い込んでいた。だが、その写真が後々、自分がどう考えていたのかを思い出させてくれることに気づいた。完璧さより、痕跡。その痕跡から見える小さな成長が、次へ向かう力になるということを、ようやく体感し始めていた。
その日の夕方、通勤電車の中で再び過去問に向き合った。朝に解いた問題とは別のものだ。いつもなら「予定通り進んでいないな」と焦るタイミングだったが、今は違った。朝の手応えが土台にあるおかげで、今この瞬間の問題に向き合うことができている。その実感が心地よかった。
ふと、これはストレッチの時と同じプロセスなのだと気づいた。体が少しずつ柔らかくなっていく感覚を信じて続けたように、勉強でも「理解が少しずつ深まる感覚」を信じて続けることができるようになったのだ。
ところが、そんな矢先のことだった。勉強の進め方そのものについて、思わぬ提案を受けることになる。それは、今まで試行錯誤してきたすべてを見直す、ほんの小さなきっかけになるはずだった。
続きはまもなく
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