ルーチンの向こう側

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第一話 自動化への違和感

企画部のデスクに、新しいAIエージェントの導入通知が届いたのは月曜日の朝だった。名前は「アシスト」。メールの定型応答から資料の初期整理まで、定型業務を自動化するというやつだ。

最初は本当に便利だった。毎日30分かけていたメール処理が5分で終わる。資料の下準備も、指定したフォーマットで自動生成される。チームの誰もが「これは神ツールだ」と言ってた。

でも、3週間経った今、なんか変な感覚がずっと残ってる。

きっかけは、クライアントからのメール返信だった。アシストが自動で返信したその内容が、確かに正解なんだけど、なんというか...心がないんだよ。定型的すぎて。クライアントもそれに気づいたみたいで、その後のやり取りが微妙にぎこちなくなってた。

上司に報告したら「それは初期設定の問題。チューニングしていくしかない」と言われた。確かにそうかもしれない。ただ、チューニングで本当に解決するのか?

AIエージェントって、学習データに基づいて最適解を出してるだけで、その向こう側にあるはずの「人間関係」とか「信頼」みたいなものを、どうやって学ばせるんだろう。

今夜、また定型業務の資料がアシストから上がってくる。確認して承認するだけの簡単な作業。でも俺は、その資料を一度は自分で作ってみたい気がしてる。なぜかは、まだ言葉にできない。

続きはまもなく

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