第1話
第一話 続かない理由
自炊が続かない。これは多くの人の悩みだと思うんだけど、俺もそうだった。
新年の抱負で「毎日自炊する」と決めたり、YouTubeで料理動画を見て「やってみよう」と思ったり。でも一週間で挫折。大体は冷蔵庫に余った食材を前に、「めんどくせえ」という感情と戦って負ける。そのパターンの繰り返しだった。
なぜ続かないのか、ずっと考えてた。意志が弱いせいだと自分を責めたこともあるし、料理のスキルがないからだと思ったこともある。でも違ったんだ。
問題は、自炊という行為そのものじゃなくて、その「入り口」にあった。毎日何を作るか決める、材料を揃える、調理工程を把握する——こうした決定が積み重なって、心理的な負荷になってたんだ。脳は決定疲れを起こす。特に仕事で疲れてる時間帯だと、簡単な選択肢(コンビニ弁当とか外食)に流れてしまう。
俺が変えたのは、その「決定」の部分をできるだけ減らすことだった。毎週同じ曜日に同じものを作る。買い物リストもテンプレート化する。調理手順はアプリで一手順ずつチェックしていく。要するに、習慣化の邪魔になってる「判断」を、あらかじめ排除しておく戦略だ。
テックに詳しいとか生活改善オタクとか、そういうわけじゃなくて、仕事でプロセス設計をやってた経験が役に立ったんだと思う。難しいタスクを継続させるには、心理的摩擦を減らすことが本質。自炊だって同じロジックで攻略できるはずだった。
それでうまくいったかどうか。それは、これから話していく。
続きはまもなく
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