第1話
第一話 給与明細とスマホアプリ
銀行口座に振り込まれた給与を眺めながら、税金と社会保険料の多さに改めて愕然とした。手取りはこんなに少ないのか。都内の家賃、食費、スマホ代…月末には貯金なんてほぼゼロだ。
同期の田中が昼休みに何かスマホで操作してた。覗き込むと「つみたてNISAの銘柄分析」みたいな画面だった。「え、君も投資やってんの?」って聞いたら、「やってみようかなってレベル。まだ始めてない」って返ってきた。
そこから話が広がった。田中の親父がやってるらしく、月5000円くらい自動で買ってるって。「5000円?」と聞き返したら、「積み立てだからね。気づいたら増えてることもあるし、減ってることもあるけど」だって。なんか曖昧だ。
その夜、久しぶりに証券会社のアプリをダウンロードしてみた。昔、口座開設のハガキが来たまま放置してたやつだ。画面を眺めてても、チャートとか専門用語ばっかで頭が痛くなる。でも「初心者向け」とか「基礎知識」みたいなコンテンツもあった。
投資信託ってようするに、プロが俺の代わりに株とか債券とか買ってくれるってことか。手数料取られるけど。リターンの期待値は年3~5%くらい?銀行の普通預金が0.001%とかだから、確かに全然違う。
でも失ったら怖い。月5000円って…1年で60000円。10年で600000円だ。それが半分になったりしたら…
スマホを置いて天井を見つめた。給与が増える見込みもないし、このままだと60歳まで貯金も増えない。何もしないのも不安。だから調べてみようと思う。
まずは、投資信託について、本当のところを知りたい。
続きはまもなく
目次