キャラの骨格

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第6話

理論の手放し方

相談者からの返信は、思ったより早く来た。

「変わる必要はないと感じます。でも、作り方は変わりました」

そう書かれていた。

相談者は続ける。キャラクターが「暴走した」のではなく、自分がキャラクターに何を求めていたのかが見えていなかったのだと気づいたと。理論に従って骨格を組み立てることに夢中になるあまり、そのキャラクターが自分にとって何であるべきかという、最も基本的な問いを飛ばしていたのだと。

読み進めながら、私は自分の矛盾に改めて向き合わされていた。

SNSで発信してきた「理論」を手放すことが、本当に誠実なのだろうか。むしろそれは、責任の放棄ではないか。学んでくれた人たちに、急に「実は個人的なものなんです」と言うのは、あまりに無責任ではないか。

しかし同時に気づいていた。理論を「絶対」として提示し続けることも、また別の責任放棄なのだと。

私は返信を打つ。短く、慎重に。

「その気づきを教えてもらえますか。あなたがどう変わったのか、具体的に。それが私には必要です」

送信ボタンを押した後、画面を見つめたままでいた。

この連載も、これまでのように「方法論を示す」形では続けられない。それは明白だった。だが、では何を示すのか。誰のための、どんな言葉が必要なのか。

その答えは、相談者の中にある。そして、読み手たちの試行錯誤の中にもある。

理論を手放すことは、終わりではなく、別の形での対話の始まりなのだ。

続きはまもなく

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