個人的には、この二項対立で考えるのは難しいと感じています。というのも、私自身の経験から、「質」と「量」は実は密接に関わっているように思うからです。
以前、仕事が忙しい時期がありました。家族との時間を意識的に「質の高い」ものにしようと、限られた時間を特別な活動に充てようとしていました。ところが、その時間が終わると、すぐに仕事モードに戻ってしまう。家族もそれに気付いているのか、なんだか気を遣っているような雰囲気さえありました。
後に、意図的にではなく、生活の流れの中で一緒に過ごす時間が増えました。特別な計画がなくても、一緒に食事をする、何気なく会話をする、時には無言で同じ空間にいる。そういった日常的な「量」が増えることで、その中に自然と「質」も伴ってくるのを感じました。何か話しやすい雰囲気ができたり、信頼感が深まったり。
むしろ、充分な「量」があるからこそ、特に大切な時間の「質」がより引き立つのだと気付きました。完璧に計画された時間よりも、予期しない会話や瞬間の方が、後々までずっと心に残っていたりします。ですから、現在は「どちらか一方」ではなく、日々の積み重ねと、その中に生まれる自然な充実感を大事にしたいと考えています。
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